
月3万円を年利5%で20年積み立てると、元本720万円に対して約513万円の利益がつきます。元本の7割以上が運用益という計算です。「複利はすごい」と聞くけど、数字で見ると改めてインパクトがあります。ただ、メリットばかり強調されがちなので、現実的な注意点も含めてまとめてみました。
複利と単利の違い
単利:元本に対してのみ利息がつく
複利:元本+利息に対して利息がつく(利息が利息を生む)
たとえば、100万円を年利5%で運用した場合:
単利:毎年5万円ずつ増える → 10年後に150万円
複利:毎年「現在の金額 × 5%」が増える → 10年後に約163万円
10年だと差は13万円程度。でも20年だと単利200万円 vs 複利約265万円で、差は65万円に広がります。30年だと単利250万円 vs 複利約432万円。期間が長くなるほど、差が加速度的に開いていくのが複利の特徴です。
20年シミュレーション
もう少し現実的に、毎月一定額を積み立てた場合のシミュレーションを見てみます。年利5%(複利)で計算。
毎月3万円を20年間積立
積立元本:720万円
運用益:約513万円
合計:約1,233万円
毎月5万円を20年間積立
積立元本:1,200万円
運用益:約855万円
合計:約2,055万円
毎月3万円でも、20年間続ければ運用益だけで500万円以上になる計算です。これが複利の力です。ただし、年利5%は保証された数字ではなく、あくまでシミュレーション上の仮定です。実際の運用では、年によってプラスの年もマイナスの年もあります。
積立額別の比較
年利5%・20年間の条件で、積立額を変えたときの比較。
月1万円:元本240万円 → 約411万円(運用益171万円)
月2万円:元本480万円 → 約822万円(運用益342万円)
月3万円:元本720万円 → 約1,233万円(運用益513万円)
月5万円:元本1,200万円 → 約2,055万円(運用益855万円)
月10万円:元本2,400万円 → 約4,110万円(運用益1,710万円)
積立額が倍になれば、運用益も倍になります。当たり前の話なんだけど、月1万円でも20年続ければ170万円の運用益が出ます。「少額すぎて意味がない」と思わず、まず一歩踏み出すことが欠かせません。
早く始めるほど有利な理由
複利の効果は時間に比例ではなく、時間の二乗に近い形で効いてきます。同じ「月3万円、年利5%」でも、積立期間が変わると結果は大きく違います。
10年:元本360万円 → 約465万円(運用益105万円)
20年:元本720万円 → 約1,233万円(運用益513万円)
30年:元本1,080万円 → 約2,497万円(運用益1,417万円)
10年だと運用益は105万円だけど、30年だと1,417万円。期間を3倍にすると、運用益は13倍以上になります。これが「時間を味方につける」という意味です。
つまり、25歳から始めた人と35歳から始めた人では、同じ積立額でも10年分の複利効果の差がつきます。この差は後から取り返すのがかなり難しいです。
ただし、複利の力を過信するのも危険です。年利5%はあくまで長期平均の話であって、リーマンショックのような暴落が起きれば短期的には30〜40%下がることもあります。暴落時に慌てて売ってしまうと、複利の恩恵を受けられません。「長期・積立・分散」の原則を守って、淡々と続けることが前提になります。
完璧なタイミングを狙うより、今すぐ少額から動き出すほうが、長期で見ると有利になる可能性が高いです。始めどきを待っている時間そのものが、機会損失になっています。