RCIとは?MT5で使える無料インジケーター+3本表示の基本と手法

FXのテクニカル分析で、RSIは使ったことがあるけどRCIは触ったことがない、という人は多いかもしれません。

RCIはMT5やMT4に標準搭載されていないので、存在を知らないまま過ごしている人も少なくありません。僕も初期はRSIを使っていたんですが、RCIを知ってからは併用することもあります。RSIとは見ている角度が違うので、両方あるとチャートの見え方が少し広がります。

この記事では、RCIの基本的な見方と使い方、RSIとの違い、そしてMT5で使える無料インジケーターを紹介します。


目次

RCIとは(順位相関係数)

RCI(Rank Correlation Index)は、日本語では「順位相関係数」と呼ばれるオシレーター系のテクニカル指標です。統計学者のチャールズ・スピアマンが考案した「スピアマンの順位相関係数」をベースにしています。

ざっくり言うと、「時間の経過と価格の変化にどれくらい相関があるか」を数値化したもの。

  • +100に近い → 直近の期間で一貫して価格が上がっている(強い上昇トレンド)
  • -100に近い → 直近の期間で一貫して価格が下がっている(強い下降トレンド)
  • 0付近 → 方向感がない

値の範囲は -100 〜 +100 で、±80を超えたあたりが「買われすぎ」「売られすぎ」の目安とされています。

RCIの計算式

RCI = (1 - 6D / (N × (N² - 1))) × 100

D = Σ(時間の順位 - 価格の順位)²
N = 期間

時間の順位は「最新の足を1位」として順に割り当て、価格の順位は「最も高い価格を1位」として割り当てます。時間と価格の順位がぴったり一致すれば D = 0 となり、RCI = +100。完全に逆なら RCI = -100 になります。

計算式を暗記する必要はありませんが、「直近の期間で価格が一貫して上がっていれば高い値、一貫して下がっていれば低い値」という性質は覚えておくと便利です。


RCIとRSIの違い

名前が似ているので混同されがちですが、RCIとRSIは計算のアプローチが違います。

項目RCIRSI
正式名Rank Correlation Index(順位相関係数)Relative Strength Index(相対力指数)
計算の元時間と価格の順位の相関一定期間の値上がり幅と値下がり幅の比率
値の範囲-100 〜 +1000 〜 100
特徴トレンドの方向性と持続性がわかりやすい価格の勢い(モメンタム)がわかりやすい
トレンド相場RCIの方がトレンドの始まりを捉えやすいダマシが出やすい場合がある
使い方順張り・逆張り両方主に逆張り

どちらが優れているというわけではなく、見ている角度が違います。併用しているトレーダーも多いです。


RCI 3本表示の意味

RCIは一般的に3本の異なる期間を同時に表示して使います。

ライン期間役割
短期9直近の値動きに素早く反応。エントリータイミングの参考
中期26中期的なトレンドの方向。メインの判断基準
長期52大きなトレンドの方向。フィルターとして使う

なぜ9・26・52かというと、これらは一目均衡表でも使われている基本数値です。日足で考えた場合、9期間は約2週間、26期間は約1ヶ月、52期間は約2.5ヶ月の営業日数に相当します。日本のトレーダーの間でRCIの定番設定として定着しています。


RCIの基本的な使い方

買われすぎ・売られすぎ(逆張り)

  • RCIが+80以上 → 買われすぎの可能性。そこから下向きに転じたら売りのサイン
  • RCIが-80以下 → 売られすぎの可能性。そこから上向きに転じたら買いのサイン

ただし、強いトレンドが出ている場合はRCIが±80を超えたまま長く推移したり、80付近に留まり続けることがあります。逆張りだけに頼るのは危険なので、他の指標との併用をおすすめします。

パーフェクトオーダー(順張り)

3本のRCIが同じ方向に揃った状態を「パーフェクトオーダー」と呼びます。

  • 買いのパーフェクトオーダー: 短期 > 中期 > 長期、かつ全て0以上
  • 売りのパーフェクトオーダー: 短期 < 中期 < 長期、かつ全て0以下

3本が揃っているということは、短期・中期・長期すべてのスケールで同じ方向にトレンドが出ているということ。信頼度の高いシグナルとされています。

ダイバージェンス

価格とRCIが逆行する現象をダイバージェンスと言います。

  • ブリッシュ・ダイバージェンス: 価格は安値を更新しているのに、RCIは安値を切り上げている → 下落トレンドの反転サイン
  • ベアリッシュ・ダイバージェンス: 価格は高値を更新しているのに、RCIは高値を切り下げている → 上昇トレンドの反転サイン

ダイバージェンスはトレンドの転換を事前に示唆する強いシグナルですが、発生してもすぐに転換するとは限りません。他の根拠と組み合わせて判断することが大事です。


RCIの注意点

RCI単体での売買判断はリスクがある

RCIに限った話ではありませんが、単一の指標だけでエントリーを決めるのは危険です。移動平均線やローソク足パターンなど、他のテクニカル指標と組み合わせて根拠を重ねることをおすすめします。

レンジ相場とトレンド相場で挙動が変わる

RCIはレンジ相場では逆張りシグナルが機能しやすいですが、強いトレンドが出ると±80を超えたまま長く推移することがあります。「+80だから売り」と機械的に判断すると、トレンドに逆らって大きな損失を出す可能性があります。

MT5に標準搭載されていない

これが一番の注意点かもしれません。MT5(MetaTrader 5)にもMT4にもRCIは標準で入っていないため、カスタムインジケーターを導入する必要があります。


MT5でRCIを使う方法 — 無料インジケーター

僕がMQL5で作ったRCIインジケーターを無料で配布しています。

RCI [toremia.com] の主な機能

機能内容
最大表示本数10本(デフォルト3本: 9/26/52)
パーフェクトオーダー検出3本が揃った時に矢印で通知
ダイバージェンス検出価格とRCIの逆行を自動検出、◆マーカー表示
MTF(マルチタイムフレーム)上位足のRCIを現在チャートに表示
アラート買われすぎ・売られすぎ到達・離脱、パーフェクトオーダー、ダイバージェンス
通知方法ポップアップ / サウンド / プッシュ通知
計算モードバー確定 / ハイブリッド / ティック(3段階・後述)
ランク方式同値の処理方式を5種類から選択可能(通常はデフォルトのままでOK)
カスタマイズ各ラインの色・太さ・表示ON/OFF
パフォーマンスインクリメンタル計算で10本同時表示でも高速動作

計算モードについて

このインジケーターには3つの計算モードがあります。「ローソク足が確定する前の動き(ティック)をどこまで反映するか」を設定するものです。

モードラインの動きサイン(矢印・◆)特徴
バー確定(デフォルト)足が確定した時だけ更新確定バーのみリペイントなし。確実なシグナルだけが表示される
ハイブリッドティックごとにリアルタイム更新確定バーのみラインの動きは見えるが、サインは確定後に出る
ティックティックごとにリアルタイム更新リアルタイム更新最も反応が速いが、サインが出たり消えたりする場合がある

迷ったらバー確定モード(デフォルト)のままで大丈夫です。リペイントなしで過去のシグナルが変わらないため、検証にも使いやすいモードです。「足が確定するまでラインが動かないのが気になる」という場合はハイブリッドを試してみてください。

ダウンロードとインストール

  1. 上のボタンからzipファイルをダウンロード
  2. 解凍して RCI.ex5 を取り出す
  3. MT5のメニュー「ファイル」→「データフォルダを開く
  4. MQL5Indicators フォルダに .ex5 ファイルをコピー
  5. MT5に戻り、ナビゲーター(Ctrl+N)の「インジケーター」を右クリック→「更新
  6. チャートにドラッグ&ドロップで適用

プッシュ通知の設定(スマホで受け取る方法)

RCIのアラートをスマホで受け取りたい場合は、以下の手順でプッシュ通知を設定できます。

  1. スマホにMT5アプリをインストール
  2. MT5アプリの「設定」を開き、「MetaQuotes ID」を確認(英数字の文字列)
  3. PC版MT5のメニュー「ツール」→「オプション」→「通知」タブ
  4. 「プッシュ通知機能を有効にする」にチェックを入れ、MetaQuotes IDを入力
  5. 「テスト」ボタンでスマホに通知が届くか確認

設定が完了したら、RCIインジケーターのパラメータで「Push Notification」をONにしてください。PCの前にいなくても、パーフェクトオーダーの発生やRCIのレベル到達をスマホで確認できます。

設定例

まずはデフォルト設定(9/26/52の3本表示、バー確定モード)で使ってみてください。慣れてきたら、トレードスタイルに合わせて期間や表示本数を調整してみてください。

トレードスタイル設定例
デイトレード(5分足〜1時間足)9 / 26 / 52(デフォルト)
スキャルピング(1分足〜5分足)5 / 13 / 26(短めに設定)
スイングトレード(4時間足〜日足)9 / 26 / 52 + MTFで上位足を参照

こんなトレーダーに向いています

  • RSIは使っているけど、RCIは試したことがない
  • トレンドの方向と強さを視覚的に確認したい
  • ダイバージェンスでトレンド転換を早めに察知したい
  • MT5でRCIを使いたいけど、標準に入っていなくて困っている

フィードバック・お問い合わせ

不具合の報告や要望があれば、お問い合わせページからお気軽にどうぞ。


※ 本ツールはテクニカル分析の補助を目的としたユーティリティであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!
目次